ChromebookC720を購入して、Linuxをインストール

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Chromebook上でLinuxが動くと知り、Chromebook C720を購入した。 今の自分のMacBookProからは半分の重さの1.2kgになり、気軽に持ち運べるPCになった。 C720はSSDが交換できるため、128GBSSDに交換し、Galiumosをインストールした。

acer C720はヤフオクで落札したが、これが入手できない場合、acer CB3-131をamazon.comにて購入する予定だった。日本に発送しても2万ちょいで手に入る。

www.amazon.com

ChromebookはARMではなくIntelのCPUならばどれでもLinuxがインストールできるようである。そういえば、ChromebookAndroidアプリが動くと発表があったが、きっとARMでしか使い物にならないだろう。

Galiumosのインストール

chrxという簡単にLinuxをインストールできるツールがあるので、これを利用する。

GitHub - reynhout/chrx: Chromebook Unix

Linuxをインストールするまでにやった手順は以下の通り。というか、chrxに書いてあるとおり。

  • ChromeWebStoreからChromebook Recovery Utilityをインストール。SDカードにリカバリディスクを作成する。作成後、SDカードは抜いておく。

chrome.google.com

  • ESC+F3+Powerで起動する。OSが見つからないよと出るが、Ctrl-Dを押す。するとOS VerificationをOFFにするリカバリが始まる。この時にSDカードが必要かも。
  • 次に起動した時、起動前画面にて危ないモードだよとでるが、Ctrl-Dを押す。これでDeveloperModeになる。
  • Ctrl+左上の「→」キーを押すと、コンソールが開く。ユーザ名:chronos でログインできる。
  • chrxに記載のあるとおり、以下のコマンドでインストールする。1回目はインストールの準備のみで、再起動後2回目に同じコマンドを入れるとインストールできる。なお、sudoは不要だった。
curl -Os https://chrx.org/go && sh go -z Asia/Tokyo

これでしばらくすると、再起動して、起動前画面にてCtrl+Lをタイプすると、Galliumosが立ち上がる。他にもLubuntuなども選択できるが、GalliumosはChromebook用に作られたUbuntuベースのディストロで、タッチパッドをいい感じにしてくれるツールやChromebook用のKeymapなどが自動でインストールされて快適さが違うので、Galliumosを使うようにしている。ただしUbuntu15.04ベース。

(2016/06/04追記) 2.0betaは16.04ベースで、sh go -r nightlyとするとインストールできる。特に不具合はないのでこちらを使っている。

Galiumosの設定でやったことを記載する。

日本語IMEをインストールする

Synaptic Package Manager->ibus-mozcをインストール

Language Support->Install/RemoveLanguage->Japaneseを選択

Language Support->Keyboard Input Method System->Ibusを選択

Keyboard Input Methods->Input Methodタブ->Japanese-MozcをAdd

キーボードのキーをF1-F10として動作させる

Galiumosデフォルトでは、それぞれ音量キーや液晶の明るさなど目的通りのキーになる。しかし、F1-F10キーとして使いたいので、設定を変える。

Keyboard->Layoutタブ->Use system defaultsにチェック

検索ボタンをCtrlとして使う

Galiumosでは検索ボタンはmetaキー(Winキー)として動作する。これを、xmodmapで左下のCtrlキーと入れ替えを行う。

~/.xmodmapに以下を記載する(C720の場合)。あと、このファイルには実行権限をつけておく必要がある。

remove mod4 = Super_L
remove control = Control_L
keycode 133 = Control_L
keycode 37 = Super_L
add control = Control_L
add mod4 = Super_L

参考:

bearmini.hatenablog.com

さらに右AltでIMEのオンオフを切り替える

僕は最近英語キーボードを使っていて、IMEのオンオフを右Altで行うようにしている。Macの場合は、Karabinarを使う。Windowsの場合は、ChangeKeyを使って右AltにF13キーを割り当て、IMEのオンオフをF13キーで行えるように設定することで実現している。

Linuxの場合は、~/.xmodmapを書き換えて、右AltをF13キーとして認識させる。

keycode 108 = F13

さらに、MozcのPreferenceのKeymapのcustomizeにて、以下の設定を追加。

Mode Key Command
DirectInput F13 Activate IME
Precomposition F13 Deactivate IME

終わりに

Linuxノートを使っていると、MacがなくてもLinuxがあれば結構平気なことに気づく。

Google Cloud Storage で静的ウェブサイトを公開する

Google Cloud Storage でウェブサイトを公開してみました。最終的には、以下を実現しました。

  • 独自ドメインにて、Google Cloud Storageにアップロードしたファイルを閲覧できるようにする
  • 最初は、Mac上のリソースをrsyncにてアップロードする
  • Debian上のJenkinsにて、リソースを自動アップロードできるようにする。この時Jenkinsには、Google Cloud Storageにアップロードする権限だけを付与するようにする。

Amazon S3よりもGoogle Cloud Storageの方が2割程度安くなります。

  • Google Cloud Storage : $0.026 /GB/month
  • Amazon S3 東京リージョン : $0.0330 /GB/month

公式ドキュメントは以下になります。

Hosting a Static Website - Cloud Storage — Google Cloud Platform

1. プロジェクトを作る

Google Cloud Platform では、このプラットフォーム全体で、Projectという単位でリソースを区切る必要があります。以下のリンクからぷとジェクトを作成します。

プロジェクト

2. 独自ドメインGoogleに認証させる

独自ドメインを利用できるようにするには、ウェブマスターセントラルにて所有していることを認証させる必要があります。

ウェブマスター セントラル

ドメインは、mydomain.comで取得し、サブドメインwww.mydomain.comを利用する場合であっても、domain.comで登録します。

お名前.comの場合は、確認方法で「GMO.jp」を選択すれば、ログイン画面が現れて認証できるようですが、うまく行きませんでした。私は表示されたTXTレコードを登録する方法で確認を実施しました。

3. バケットを公開するホスト名で作成し、公開の設定を追加する

以下のページから、作成したプロジェクトを選択し、バケットを作成します。この時バケットの名前は、公開するサブドメイン www.mydomain.com に設定します。

ストレージ ブラウザ - personal-storage

上記の画面から、作成したバケットに対して、右端のオプションボタンから「オブジェクトの規定の設定」を表示し、以下の設定を追加します。

  • エンティティ:ユーザ
  • 名前:allUsers
  • アクセス権:読み取り

この設定は、アップロードをする前に必要があります。

5. gcloudを使ってアップロードする

Macの場合は、homebrewを使って簡単にインストールできます。インストール後、初期設定を行ってgcloudコマンドが使えるようにします。表示されるままに記載のURLにアクセスし、キーを入力します。

brew install gcloud
gcloud init

アップロードするには、gcloudのrsyncを使います。

gsutil -m rsync -d -r <アップロードディレク取取り> gs://<バケット名>

この時点で、以下のURLにアクセスすると、確認できるようになります。

https://storage.googleapis.com/<バケット名>/

6. ドメインGoogle Cloud Platformを指すようにする

ドメインを取得したレジストラにて、DNSレコードを以下のようにします。

  • ホスト名: <公開ホスト名>
  • TYPE: CNAME
  • VALUE: c.storage.googleapis.com

これで、目的のドメインにて、静的ウェブサイトを公開できました。

7. Debian/UbuntuのJenkinsにて、自動アップロードを出来るようにする

自分はDebianサーバにてJenkinsを立てており、Gitリポジトリをポーリングさせ、Jenkinsから自動でGoogle Cloud Storageにアップロードされるようにします。

まず、Jenkins用のサービスアカウントを作成します。

権限

サービスアカウント名に「Jenkins」などと入れると、自動的サービスアカウントIDが作成されます。「新しい秘密鍵の提供」を選び、キーのタイプを「JSON」とすると、秘密鍵が書かれたJSONファイルがダウンロードできます。

サービスアカウントIDをコピーしておきます。

バケットの一覧の画面から、目的のバケットの「バケットの権限の編集」を選び、以下のように先ほど作ったサービスアカウントに編集権限をもたせます。

ストレージ ブラウザ

  • エンティティ: ユーザ
  • 名前: サービスアカウントID
  • アクセス権: 書き込み

Debian/Ubuntuに、Google Cloud SDKをインストールします。Debian/Ubuntuの場合には、リポジトリを追加すると、apt-getでインストールできます。無理してCentOSなどを使わずに、Debianを使いましょう。

Quickstart for Debian and Ubuntu - Cloud SDK — Google Cloud Platform

このJSONファイルをJenkinsサーバに移動し、Jenkinsにしかアクセス出来ないところへ配置します。そして、JenkinsユーザにてこのJSONキーの有効化をします。

sudo su jenkins
gcloud auth activate-service-account --key-file <鍵のjsonファイル>

これで、Jenkinsからもgsutil rsyncが使えるようになります。

困った点

  • AWS S3と異なり、https://storage.googleapis.com/<バケット名>/とプラットフォームの方でドメインを割り振ってくれないため、サイトによってはCNAMEを設定するまでサイトをきちんと確認できない。
  • 「オブジェクトの規定の設定」はアップロード時に付く権限らしく、アップロード後に設定しても、公開設定されない。なので、アップロード前に権限設定をする必要がある。
  • まだ東京リージョンがないので、ちょっと遅いかもしれない。

最後に

一時、github.ioでサイトを公開していましたが、なんとなくオープンソースでもないのに無料のサービスに間借りするなんてという気分になり、Google Cloud StorageのWebサイトへ移行しました。

npmの-gをローカルユーザのディレクトリで管理する

npmのアップデートなどで、よくnpm update -g npmsudoを付け忘れて実行してしまい、何故かnpmが使えなくなることが良くありました。

ここのところ、golanggo getコマンドを使うために、GOPATHを以下のように設定するよう、.bashrcに書いていました。

if [ -e $HOME/golang ];then
    export GOPATH=$HOME/golang
    export PATH=$GOPATH/bin:$PATH
fi

このようにgolangでは、外部ライブラリのディレクトリをユーザディレクトリに全て持つことができます。これと同じことを、npmでできないかと思い調べました。

公式Documentによるとprefixがそのようです。これを/Users/yourname/npmに設定します。

$ npm config edit
prefix=/Users/yourname/npm

npm config editを使うと、~/.npmrcに設定を追加することができます。また、$HOME/npmは使えず、~/npmとすると自動で上記に書き換えられました。

また、$home/npm/binへパスを通すようにします。

if [ -e $HOME/npm/bin ];then
    export PATH=$HOME/npm/bin:$PATH
fi

これで、npmをインストールします。sudoは付けません。

$ npm install -g npm

これで、npmコマンドのパスを確認すると、ユーザディレクトリになります。

$ which npm
/Users/yourname/npm/bin/npm

これで以後、npm install -g packagenamesudoを付ける必要はなくなりました。やったね。