手はんだ実装可能なRP2350Aの開発ボードを作った

tl;dr

  • RP2350A はRaspberry Pi Pico 2に搭載された新しいマイコンだよ
  • 内部ロジック用1.1V電源が、内蔵ドロップダウンレギュレータから、内蔵DCDCコンバータに変更され、多くの注意があるよ
  • いくつか欲しい機能があって作ったよ

RP2350A とは

Raspberry Piから、新しいRaspberry Pi Pico 2と、それに搭載されたRP2350Aが発表され、発売されました。

CPUはARM Cortex-M0+からARM Cortex-M33に強化され、さらにRISC-Vも積載しています。

4種類のMCUが用意され、フラッシュも内蔵のもの、48ものGPIOがあるものもあります。

RP2350データシートより

RP2040自体の販売は続けられ、私の利用する範囲ではRP2040で十分ではあるのですが、新しい機能として何が必要とされたのかとか気になるため、RP2350も使えるようになりたいと思いました。

RP2040/RP2350 へのモチベーション

Raspberry Pi財団が発売しているだけあって、メインターゲットが趣味開発者になっているのを、以下の点で感じます。

  • マイコンに基礎知識がなくても、読み解いて利用できるデータシートになっている
  • C/C++ SDKにサンプルコードが多い
  • MicroPythonも公式で推奨されている
  • 開発環境にVS Codeを推奨していて、拡張機能も用意されている
  • 開発ボードが非常に安価に手に入る
  • 開発ボードにLEDがあり、はんだごてがなくても、Lチカまで到達できる

そして、わりと高性能ながら、110〜160円とかなり安価(2024/02/05にDigiKeyで109円で購入してました)で、入手性も良いです。

私は自作キーボードキットに積載したりして、活用していました。

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開発ボードを作りたい

以前、RP2040を手はんだ実装できるようになると、創作の幅が広がると思い、RP2040開発ボードを作成し、結構苦しみました。そのはまったポイントについては、技術同人誌『土曜日のRaspbery Pi Pico』にまとめました。

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このとき作った開発ボードを『RP2040を手はんだ実装に挑戦する開発ボードキット』として販売したところ、割と好評です。

74th.booth.pm

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PCBデザインについては、私の本を参考にするよりも、公式に詳細なドキュメントが用意されているので、作りたい方はこちらのドキュメントを熟読することをお勧めします。

https://datasheets.raspberrypi.com/rp2040/hardware-design-with-rp2040-JP.pdf

RP2350 についても、公式のドキュメントが用意されています。

https://datasheets.raspberrypi.com/rp2350/hardware-design-with-rp2350.pdf

RP2350 の内蔵 1.1V DCDCコンバータ

RP2350で回路、PCBデザイン上変わったところとして、内部電源用の1.1V電源が、内蔵レギュレータから、内蔵DCDCコンバータに変更されました。より、低電力にするための措置と思われます。

内蔵1.1VDCDCコンバータ周辺回路(公式ドキュメントより)

これに伴い、公式ドキュメントでは、かなりPCBの配線にまで詳細にドキュメントを記述されています。仕様を記述するだけではなく、Raspberry Pi Pico2のPCBを設計するに当たって考えたことまで、ハードウェアデザインガイドに記述されています。

https://datasheets.raspberrypi.com/rp2350/hardware-design-with-rp2350.pdf

さらに利用するインダクタについては、新しく製品を開発し、その製品を利用するように指定しています。「もし私たちの例を使わないのであれば、それは自己責任で行ってください。」とまで記載されています。まだその製品は流通していません。

私としては、ひとまず以下のようにしました。

  • 推奨パターンをなるべく利用する。
  • 推奨部品と同じ0806(M2016)を使う。推奨部品が手に入ったら置き換える。
  • コンデンサ、抵抗は0402(M1005)は実装が辛いので、0603(M1608)を使う。

推奨パターンは、ハードウェアデザインガイドの例として配布されているKiCadファイルからも直接見ることができます。

https://datasheets.raspberrypi.com/rp2350/Minimal-KiCAD.zip

推奨部品はまだ手に入らないため、0806サイズの以下のインダクタを使っています。届いてから分かったのですが、指向性を示すマーキングも付いていました。

www.lcsc.com

DCDCを検証していた

動かなかったら…と思い、検証基盤を先に作りました。

これはDCDCコンバータの接続部分に大きめのパッドを付けて、複数製品を検証できるようにしました。 いざとなったらドロップダウンレギュレータも接続可能にしました。

まだ「USB経由で書き込みができ、Lチカが動作した」以上の検証は行っていませんが、以下の製品で動作することを確認できました。

akizukidenshi.com

www.lcsc.com

www.lcsc.com

「USB経由で書き込みができ、Lチカが動作した」レベルしかしていないので、検証としては不十分です。CPU、その他のMCUの機能をフルフルで作り、1.1V電圧が低下したり、動かなくなったりしないか検証すべきでしょう。

他の開発ボードはどうしてる?

既にRP2350の開発ボードは出回っているのですが、あまりシールドのついたインダクタを使っている製品はなさそうでした。動きはするようですね。

手はんだできるような基板にする

RP2040はICの裏面にランドがあるため、スルーホールを空けたフットプリントを作っています。

RP2040の、0.4mmピッチの実装を完璧にこなすため、手はんだでやる技術を以下の「RP2040手はんだ指南ガイド」にまとめてました。

docs.google.com

しかし、RP2040を直接実装したキーボードキットを作るうちに神経を使い過ぎるとなり、位置合わせ器具を作りました。

booth.pm

今回はサイドのスルーホール経由で使えるようにしました。

また、Pico幅の基板に当たって、Flash W25Q32JVについてこれまではSOIC-8パッケージのW25Q32JVSSを使っていました。DCDCコンバータ周辺回路で面積を使ってしまうため、SOIC-8を納めることができませんでした。そのため、USON-8パッケージのW25Q32JVUUを使いました。

左:W25Q32JVSS(SOIC-8)、右2つ:W25Q32JVUU(USON-8)

こちらは裏面にパッドが付いています。このパッドをICの外側に引き出せるランドを用意して、実装可能にしました。ちゃんとはんだが付いているか確認できてはいないですが、少し長めにはんだごてをあてると、はんだがシュルっと吸い込まれていく感じがあったので、ここまで到達できているだろうと思われます。

Pico 2からの変更点

RP2040のボード作成時はPico互換としていましたが、今回は互換にしませんでした。以下の部分が欲しかったからです。

  • GPIO29 ADC4(Picoは電源電圧検出)
  • GPIO25(PicoはLED)

ピン配置もPicoはGNDが多く感じられたため、減らして少し縦サイズを抑えました。

さらに、以下を追加しました。

  • USB-C
  • リセットボタン
  • UART付きSWD10Pinポート

UART付き10Pinポートにより、以下のDapLinkを繋ぐだけでUARTとSWDと電源供給が可能です(従来のSWD10ピンには電源供給とUARTはありません)。

74th.booth.pm

できたもの

RP2350AのIC単体では入手できないため、Raspberry Pi Pico 2から剥がして使いました。RP2350の実装自体は、RP2350のパッドに残ったはんだの除去が面倒だった(除去しないとでこぼこではんだごてでは実装できない)ので、プリヒーターを使いました。RP2040で既に手はんだ実装できた実績があったため、この部分は検証項目ではありません。

これを実装し、動かすことができました。

狭く接地された部品が多いですが、実装順序を間違えなければ特に問題はありませんでした。

RP2350Aでピンが全て正しく実装されているか確認できるファームウェアも作成し、全てのピンが動作することも確認できました。

わりときれいにできたと感じており、時折眺めてしまいます。

KiCadファイル自体は公開中

RP2040のボードを作ったときもそうですが、KiCadファイル自体は公開しています。販売を予定しているものですが、販売するために制作したものではなく、趣味の研究の一つです。 オープンソースであることで参考になる方がいるかもしれないと思っています。

github.com

今後

私にとって使いやすいRP2350ボードができあがりました!

ともかく、RP2350Aが単体では気軽に手に入らない状況です。これが改善してから、また手はんだ実装挑戦キットとして販売したいと思っています。

Kailh x Lofree Shadowシリーズ、Kailh Choc V2(Deep Sea Silent MINI)で使えるキーキャップを調査した

調査結果は記事の途中にあります。

Kailh Choc V2の新設計登場までを軽く振り返る

キースイッチメーカーKailhは、薄型スイッチとしてChocシリーズを販売してきました。私もChocの薄さに惹かれて、Lily58、Sparrow62キーボードでは積極的に使ってきました。一方Kailh Choc V1シリーズは、専用のキーキャップを必要とする構造をしており、今は種類が増えましたが、Kailh公式のキーキャップしかないという状態が長く続いていました。

Kailh Choc V1

その中、KailhはChocV2を2021年に発売しました。こちらはCherryMX互換ステムの形をしています。このため、種類豊富なCherryMX互換キーキャップを使用できるように思えます。しかし、CherryMX互換スイッチの特徴的な形を期待しているキーキャップが多く、中には使えないものも存在しています。

Kailh Choc V2

また、1ピンの追加と、中央の軸のサイズアップがあり、異なるフットプリントが必要になります。 Choc V1スイッチ対応自作キーボードがChoc V2スイッチには対応しないといった状況が生まれていました。

Kailh Choc V1/2のフットプリント

Kailh Choc V1データシート: https://www.kailhswitch.com/Content/upload/pdf/201915927/CPG135001D01-Red_Linear_Choc.pdf

Kailh Choc V2データシート: https://www.kailhswitch.com/Content/upload/pdf/202015927/PG135301D03.pdf

このChoc V2スイッチについて、最初、リニア(Red)、タクタイル(Brown)、クリッキー(Blue)3種類が発売されましたが、Choc V1の時のように多種の展開は行われておらず、私はてっきりDiscontinuedにするのかと思っておりました。

2つの新しいChoc V2の登場

そして、2024年、Lofree Flipにて新設計のChoc V2スイッチが利用されました。Kailh x Lofree Shadow Seriesと名付けられています。以下、Shadowスイッチと本記事では呼びます。さらに自作キーボードの愛用者にも利用できるようになりました。

www.lofree.co

Kailh x Lofree Shadow Ghost

この感触が非常に良く、以前天キーでLofree Edgeを触らせていただいたとき、その打鍵感の良さに感動しました。 素材が全て自己潤滑性を持つPOMでできており、引っかかりがなく滑らかです。 この新しいLofreeスイッチをいつか使ってみようと考えていました。

国内でも既に販売されています。

talpkeyboard.net

Lofree Ghost switch / linear (90pcs)shop.yushakobo.jp

Lofree Flow Switch (5 pieces)shop.dailycraft.jp

また、KailhからサイレントタイプのChoc V2が発売されました。それも好評だったKailh Deep Sea Silentブランドです。Kailh Deep Sea Silent MINIと名付けられているようです。

Kailh Deep Sea Silent MINI

確かにこの小ささで静音が実現されており、今までカチャカチャ感の強かったChocシリーズの新たな一歩のように思えます。

国内でも既に販売されています。

talpkeyboard.net

さらに、この後も新しいShadowシリーズ仕様、Choc V2仕様のスイッチが登場しており、非常に盛り上がってきています。

私が作っている分割自作キーボードSparrow62の、次バージョンV3を考えていたのですが、やはりChoc V2のサポートは続けたいと思いました。

さて使えるキーキャップは

さて改めて、ShadowスイッチとChoc V2スイッチに対して、どのキーキャップが使用可能か検証することにしました。

本来は、Low Profile用と銘打たれたキーキャップを使うのが正しいと思われます。 ただ、私自身が所有していないのと、Sparrow62で以前使っていたときにはSDA Profileのものを普通に使っていたため、同様に使えないかと改めて所有しているものを検証することにしました。

それで実際にSparrow62v2をLofreeスイッチで使ってみて、Sparrow62v3を考えたいと考えました。

この際に検証するのは以下の点です。

  1. まず刺さるか?
  2. 一番ボトムまで押した時に、スイッチに干渉するか?
  3. 一番ボトムまで押した時に、トッププレートに干渉するか?

2.は想像が付くと思うのですが、ステムを受ける部分が奥まっていると3.が発生する可能性があり、トッププレートがたたかれてカンという強い音が発生します。本来キースイッチで受けるべき力を、トッププレートで受ける形になってしまいます。

これらを検証しました。

ただし、あくまで同Profileを名乗っていても、同様に使えることを保証するものではありません。本記事は利用した1例を紹介するものです。キーの外形よりも、内側の肉厚さが干渉を引き起こすため、同メーカのものであれば大丈夫な可能性が高い、程度に思っておくと良さそうです。

また、非対応であってもそれぞれは素敵なキーキャップであり、本記事はおとしめることを意図したものではありません。MX互換スイッチで楽しみましょう!

DSA Profile

最も安価で1u無刻印キーキャップでよく使われるDSA Profileです。全ての列で同じ高さのものです。遊舎工房さんとTalpKeyboardさんでも1個単位で扱われているため、1uを多用したキーボードを作る際に便利なものです。

今回使用したものは、遊舎工房さんで販売されている無刻印のものと、以前TalpKeyboardさんで扱われていたレーザー刻印ものです。

talpkeyboard.net

DSA 無刻印キーキャップ(1個)shop.yushakobo.jp

検証結果は、OKでした。

XDA v2 Profile

XDA Profileは、SDA同様全ての列の形が等しく、SDAよりも天面が広いのが特徴です。TalpKeyboardさんでも1個単位で無刻印を購入できます。

talpkeyboard.net

このうち、XDA v2 Profileと書かれた以下のキーキャップを利用しました。

talpkeyboard.net

検証結果は、NGでした。ボトムまで押した時に干渉し、さらに引っかかってキーが持ち上がりません。キーキャップ自体はいいものなのですが。

Cherry Profile(互換品)

今となっては低めのProfileに分類されるようです。同じ仕様の互換品がたくさんつくられています。

今回、私の所有していた、安くて良さそう思って買ったらコピー品に近かったものを使います(リンクは貼りませんが、爱菲というメーカーのもので、もの自体は良かったです)。

検証結果は、OKでした。トッププレートまでの距離も十分あります。

この結果は、数あるCherry Profileキーキャップのうちの、一つのメーカの例であることに気をつけてください。外形は同じでも、内側の肉厚さで対応していないことは考えられます。

Melgeek MDA Profile

Melgeek MDA Profileは、Melgeekの発売するキーキャップです。MDA Future Suzuriも同じものです。ダブルショットではなく、昇華印刷の仕様です。

Melgeek MDA Big Boneを使いました(正面からの写真を撮り忘れました)。以前TalpKeyboardさんから購入させていただきました。

MelGeek MDA ビッグボーン カスタム PBT キーキャップ セットwww.melgeek.com

検証結果は、OKでした。

安価なCSA Profile

Amazonやアリエクで販売されている安価なダブルショットキーキャップがあります。わりとしっかりとした作りで気に入っています。

https://aliexpress.com/item/1005005245490691.html

検証結果は、NGでした。押せますが、ボトムまで押すとプレートに接地しました。

XVX Profile

XVX Profileキーキャップは、Amazonやアリエクでも販売されている安価で背の低いキーキャップです。

写真のO、Iキーが前後が逆に刺してしまっていました…。ご容赦ください。

検証結果は、NGでした。LofreeスイッチはOKでしたが、Choc V2でボトムまで押した時にスイッチに干渉します。

XVX Low Profile(おおやけハジメさんより)

XVXのシリーズにはLow Profileのものも販売されています。

XVX Skyline R2 - Low Profile PBT Double-shot Keycap - WOBshop.yushakobo.jp

おおやけハジメさんから情報いただきました。XVX Low Profileはギリギリセーフとのことです!

Pulsar Low Profile Keycaps(おおやけハジメさんより)

[US ANSI] Pulsar Low Profile Keycaps 104 setpulsargg.jp

おおやけハジメさんから情報いただきました。pulsarの販売するLow Profile KeycapはOKとのことです!

Akko OSA Profile

Akkoが販売しているキーキャップです。遊舎工房で以前購入しました。安価な割にキーが豊富です。

en.akkogear.com

OSA Profileには、Low Profileと付いているものもありますが、検証したのは付いていないものです。

検証結果は、NGでした。スイッチに干渉します。

MelGeek MG Profile

ここからは背の高いキーキャップの検証です。

MelGeekが発売する、SAに近い背の高くレトロな感じのキーキャップです。色合いがレトロでかっこよくて使っています。なお、写真のものは販売終了しているキーボードのキーキャップのみをメルカリで落札して手に入れました。

Keycap Setwww.melgeek.com

検証結果は、NGでした。スイッチと干渉はしませんが、トッププレートに接地してしまいます。

Drop MT3 Profile

Dropキーキャップです。セールの時に購入しました。背が高いレトロなキーキャップですが、わりとそういうのも打鍵感に良い影響を与えると思っています。

drop.com

検証結果は、なんとOKでした。トッププレートと紙1枚の隙間が空きます。

SA Profile(互換品)

中華互換品のSA Profileキーキャップ(爱菲)を所有していたので試してみました。TaoBaoで買うと安いです。

https://item.taobao.com/item.htm?_u=720eid5eae6859&id=666499084888

検証結果は、NGでした。スイッチと干渉はしませんが、トッププレートに接地してしまいます。

検証結果まとめ

改めて表にすると以下となります。繰り返しになりますが、私の家にあったもので、全てのキーキャップでの結果を保証するものではありません。

name 検証結果
DSA Profile OK
XDA v2 Profile NG スイッチ干渉
Cherry Profile(互換品) OK
Melgeek MDA Profile OK
CSA Profile NG トッププレート干渉
XVX Profile NG スイッチ干渉
XVX Low Profile OK
Pulsar Low Profile Keycaps OK
Akko OSA Profile NG スイッチ干渉(LofreeスイッチはOK)
MelGeek MG Profile NG トッププレート干渉
Drop MT3 Profile OK(しかし、トッププレートと隙間は紙1枚程度)
SA Profile(互換品) NG トッププレート干渉

Cherry MX互換仕様のLow Profileキーキャップ

いくつかLow Profileと銘打たれたCherry MX互換仕様のキーキャップが販売されています。

所有していませんが、どれか買ってみようと検討しているため、紹介します。おそらくLow Profileスイッチ用に作られているものようなため、大丈夫だと思われます。

Chosfox Low Profile

ChosfoxでChoc V1用のキーキャップセットも出ていますが、CherryMX互換スイッチタイプのLow Profileも発売されています。

talpkeyboard.net

THT(Tai-Hao Hins) Low Profile

Tai-HaoからもLow Profileモデルが出ています。

talpkeyboard.net

Lofree Flow/Edge

LofreeにてFlow/Edgeの交換用キーキャップが販売されています。

Lunewww.lofree.co

Sparrow62v2にShadow Ghostスイッチを付けて検証中

Shadow Ghost(リニア)スイッチを購入し、MDA Future Suzuriを差し込んで使ってみています。

おわりに

ぜひ、本記事を参考に、Low Profileスイッチの自作キーボードに挑戦してみてください。

HHKB LifeでSparrowDialが紹介されたよ(+キーボード遍歴紹介)

HHKB LifeというHHKB公式コラムサイトにて、『ぺかそ&びあっこが厳選!2024年最新クセ強自作キーボード』というコンテンツでSparrowDialを紹介いただきました!

happyhackingkb.com

私自身、最も長く使ったキーボードはHHKB Lite2になり、キーボードに興味を持つきっかけとなったので、非常に感慨深いです。

クセ強枠ですが、他のキーボードの癖も強く、入力に特化させてゴテゴテに進化させたぜという感じの癖が強いのやら、普通そうでよく見ると配列が変わってて癖が強いのやら、自作キーボードの世界を感じられるのでとても面白い記事です。

このような記事がHHKBから出ているのは、キーボードの世界を押し広げてくれるようで、流石ですね。

SparrowDialは現在もBoothにてキットを販売中です。

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おまけ、雑なキーボードとの関わりの遍歴

  1. 1995年(小3): 東芝ワープロ ルポを誕生日に買ってもらい、キーボードに触れる日々が始まる。
  2. 1997年(小6): PC9821V166(Win95)を誕生日に買ってもらう。キーボードでもゲームをするようになる。
  3. 1998年(中1): ラノベにはまり、自分でも書いてみるようになる。
  4. 1999年(中2): ゲーム作りにはまり、フリーソフト配布サイトのホームページを作るようになる。
  5. 2000年(中3): 自作PCを組み立て、安キーボードを使う。
  6. 2002年(高2): ラノベ1本(原稿200枚くらい)を初めて書き上げる。
  7. 2004年(大1): 大学のワークステーションのキーボードがHHKBだった。本格的にプログラミングを学ぶ。文芸サークルに入部。
  8. 2007年(大4): HHKB Lite2を買う。US配列を手に入れたが、慣れずJIS配列を買い直す。プログラミングがバイトになる。長編小説1冊分を書き上げる。
  9. 2008年(M1): キーボードの配列を変更するのにはまる。CapsLockキーがESCキーになる。
  10. 2010年: 社会人になり、SEになる。客先常駐の持ち込み機器申請に、HHKB Lite2と書く。会社と自宅用に必要になり、HHKB Lite2を買い足す。
  11. 2012年: MacBookProを買い、趣味開発のメインマシンになる。
  12. 2014年: HHK Professional Type-S を買うが、打鍵感が合わず手放す。
  13. 2015年: Magic Keyboard JISを買い、これがメインキーボードになる。キーボードは薄いに限ると悟る。
  14. 2016年: 新たな派遣先が大学でキーボードがUS配列だった。US配列への改宗を決める。Magic Keyboard USを買う。
  15. 2018年: US配列のMacBookProが標準機の会社に転職する。
  16. 2018年12月: 冬コミで、Lily58に出会い、自作キーボードへの日々が始まる。Gateron赤軸+SAキーキャップが合わず、薄いChocV1で運用する。
  17. 2020年8月: ChocV2が気になりすぎて、Ajisai74を買う。しかし、実装に失敗し、リカバリ配線することで、キーボードへの理解を深める。ChocV2は良い、カラムスタッカードは良いと考えるきっかけになった。
  18. 2020年11月: オリジナルキーボードとして、ChocV2対応したLily58インスパイアSparrow62を作る。頒布するようになる。
  19. 2021年1月: HolyPandaスイッチの感触が良いと聞いた派生で、スイッチDurock T1と出会う。スイッチはDurock製に傾倒する。
  20. 2021年2月: トラックパッドまでの距離をゼロにして、ポインター操作を快適にすることを追求する。
  21. 2021年6月: 強いタクタイルでもスムーズなDurock Sunflowerが最推しすいっちになる。
  22. 2021年10月: ESP32を使ったBluetoothキーボード電卓 Sparrow24 を製作、頒布する。
  23. 2022年5月: Sparrow62v2(+1)を頒布開始する。遊舎工房にも委託する。
  24. 2022年10月: リニアスイッチを楽しむためにはケースが必要なのではと思い、Sparrow59を設計する。Poker、GH60互換ケース用キーボードを作る流れが始まる。
  25. 2023年3月: ジョイスティックモジュールStickPointVを作り、ケース付きキーボードに埋め込む。天キーVol.4にて展示する。モジュールの頒布を開始する。Durock Black Lotusに出会う。
  26. 2023年11月: M5Dialをトラックパッド化したら思いのほか良かった。天キーVol.5にて展示する。
  27. 2024年3月: M5Stackをトラックパッドとして組み込んだSparrowDial、レバーレスアケコンSparrowG21、StickPointV組み込みキーボードSparrow60Cを製作し、キーボードマーケットトーキョーで頒布する。
  28. 2024年8月: HHKB Lifeの記事で、SparrowDialが紹介される